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自作堆肥は微生物の仕組みが大切!目からウロコの有機栽培の基礎【画像で学ぶ】

2024年3月25日

自作堆肥 微生物の仕組み
自作堆肥 微生物の仕組み

土作りに欠かせない堆肥ですが、自作で堆肥作りに失敗しないためには基本の仕組みを知っておく必要があります。 土の下でどんな事がおこってるか理解するときっともっと楽しいガーデニング生活が送れます。

私自身も、基本を知ったことでガーデニングや家庭菜園への取り組みが変りました。
今回は『堆肥が出来るまでの仕組み』お役立ち出来れば思っています。

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堆肥作りって本当に知ってる?

堆肥作りとは:有機物を微生物によって分解させる事です
堆肥を作る目的とは:育てる花や作物が育ちやすい環境にする為に最良の状態にする為に使う為です

微生物の生存と活動が活発に適した環境である事が大切だと言う事だね
シュマチテ
シュマチテ
  • 有機物の分解⇒微生物の増殖が必要
  • 微生物が沢山できるには⇒窒素が必要
風ちゃん
風ちゃん
なるほど
窒素が必要なのね。

堆肥を作るのに大切な事

炭素率(C/N比とも言い、炭素量と窒素量との比率):15-20
含水率:60%
成るほど堆肥作るのに⬆を覚えてるといいね
シュマチテ
シュマチテ

下の表を目安にして見ると、一番下の竹とかおがくずとかは炭素の比率が大きいことが分るね。反対に鶏糞は炭素が少ないって分るね。

表1

有機物 C/N比
肉片、鶏ふん、酒かす、油かす、おから 5~10
豚ぷん、牛ふん、米ぬか 10~25
稲わら、籾がら、麦わら、剪定枝 60~80
竹(280)、おがくず(150~1000)、樹皮、バーク(100~1300) 100~1300

YANMARさん参照⬆

C/N比で見る分解速度

C/N比が高いほど分解速度が遅く完熟堆肥になるのに時間が掛る

C/N比が100以上の有機物は、完熟堆肥になる分解速度が遅いので、完熟するまで2~3年かけてかた使用する必要があります。未熟な状態で使用すると『窒素飢餓』を引き起こす可能性があるので注意しなければいけません。

稲わらやおがくずは堆肥化前の資材としてはC/N比が50~100と非常に高いです堆肥化後はC/N比が30~50となります。
分解速度は遅く 1年で40%より下で、完熟100%に成るまでは3年ぐらいかかると考えた方が良いです。

牛糞や馬糞の家畜糞はC/N比が10~25で分解速度は中程度 で、1年で40〜60%で完熟100%に成るまで2年ぐらいかかります。

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目的別でC/N比の違いの考え方

堆肥作りとぼかし肥料作りの違いとしてどう違うのでしょうか?
■目的が違う

堆肥は土の中の根っこが育ちやすく空気を取り入れやすく、水の通り道を作り、栄養を吸収しやすい環境を作り出すためのもの。
ぼかし肥料は植物が生長するための栄養

■作り方が似ているけど違う

まず、窒素の量が違います。C/N比は炭素と窒素の比率でしたよね。

鶏糞はC/N比6~8。分解は1年で60〜80%です。おがくずやバークのC/N比はおよそ300。
堆肥とぼかし肥料は材料の比率が違います。ぼかし肥料は堆肥より窒素が必要ですが、堆肥作りにも窒素が必要です。

例)
堆肥の炭素率(C/N比)は資材を20~40で集めて、出来上がり完熟の状態で15~20が理想です。
例として、もみ殻だけを堆肥にした場合に窒素が少なすぎるよね。

そしたらどんな問題が起きる?
微生物の活動には窒素が必要不可欠なんで使い切ってしまって『窒素飢餓』 になってしまう。
もともと、草花に使われるはずだった窒素が微生物の活動だけで無くなった状態だと『窒素飢餓』 を起こしてしまうと言うことです。
『窒素飢餓』にならない対策は?
❶❷の2つの方法があります。
C/N比の高い有機物(下記の例から見るともみ殻)で説明します。
❶堆肥を作るときに対処する:もみ殻だけだとC/N比が74.3で高いので、C/N比を20より低い有機物質を足し合わせて20~40以下で集めるようにする
❷堆肥が出来上がった後に対処:モミガラだけで作った堆肥だと窒素が殆ど無い状態なので、C/N比が20~30程度になるように窒素肥料を添加する。

一般家庭ではC/N比を計る器具持ってないですよね。ですのでお家で堆肥を作る場合は❶の方法で出来るだけ対処していけば良いと思います。

毎年、どの比率で堆肥を作ったかぼの調合をメモしておくと良いですね。
こんな行程も手作りの楽しみですね。

表2

炭素 窒素 C/N比
牛糞 34.6 2.19 15.8
モミガラ 40.1 0.54 74.3

セミナー生産技術さんより参照

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有機物が分解される順番

自作堆肥を作るには、どのような仕組みなのかを知っていると便利です。

土の中を想像してください。
土の中には微生物や菌などが目に見えないだけでいっぱい存在するんです。
生きているんで何かを食べたいですよね。 だからと言って、毎日何かを食べられることも無いし、彼らはいっつもお腹すかしてるんです!

彼らはいっつもお腹すかしてるんです!
彼らはいっつもお腹すかしてるんです!

だから、落ち葉が落ちたら微生物達はうれしいんです。
でも、落ち葉が直ぐに形が無くなって土にはならないですよね。そう、食べられるまでに時間が掛るんです

それでは、土の中でどんな事が起きてるのか画像もみながら①~⑦で説明していきますね。

①微生物のエサになる物が手に入った

植物、動物の死骸、糞、etc.が微生物のエサとなります。
今回は落ち葉が落ちた設定で考えますね。

腐植酸の記事で有機物の分解・発酵の説明と共通しますので参考にしてください

有機物の分解と発酵1-0
有機物の分解と発酵1-0

 

②動物や虫たちが小さ目に分解してくれる

モグラやミミズやダンゴムシなどの動物や虫がやってきます。
彼らが1度食べて消化した糞などとして出される。

有機物の分解と発酵1-1
有機物の分解と発酵1-1

③これが終るとペクチン(食物繊維)の分解が始まる

植物、虫の死骸、糞などの有機物が土の中で微生物や菌によって分解されていきます。
■まず糖(デンプン・アミノ酸)から分解される
■タンパク質など細胞内部に存在する物質に分解される
微生物達にとっては、有機物はむちゃくちゃ大きくて食べれたもので無いです。
まず、分解しやすい糖(デンプンやアミノ酸)から分解されていきます。
■分解されたデンプンやアミノ酸は土の水分に溶け込んでいきます。

有機物の分解と発酵1-2
有機物の分解と発酵1-2

 

④糸状菌が分解しだす

デンプンやアミノ酸が土の水分にが溶け込むぐらいの大きさになった事で、細菌や糸状菌が動き出します。
約50℃-60℃ぐらいまで発熱します。

有機物の分解発酵2-1
有機物の分解発酵2-1

⑤セルロースを放線菌が分解する

50-60℃以上で糸状菌が動かなくなると放線菌が動き出します。
セルロースを分解できなかった糸状菌に変って放線菌が分解する役目をにないます。
70℃以上になったりします。80℃以上が長時間は栄養としてのリスクがあるので、何回もかき混ぜて回避させる必要も出てきます。方線菌が食べる物が無くなると温度も下がってきます。

有機物の分解発酵2-2
有機物の分解発酵2-2

⑥リグニンが分解される

最後に最も硬くて分解されにくいリグニン分解してくれる酵素を持った微生物が活躍します。
このカチカチのリグニンを分解しないと食べることが出来ない微生物がたくさんいます。
キノコ系達がリグニンの分解をします。硬い木にキノコが生えるの見たことありますよね。キノコ類はリグニン分解得意なんです。

有機物の分解発酵2-3
有機物の分解発酵2-3

リグニが分解されるといろんな微生物がウヨウヨやってきました。「やっと食べられるのか~」 と大喜びです。
この時に、さまざまな微生物が繁殖しはじめて堆肥として利用できるようになります

⑦堆肥として使えるようになる

①の落ち葉から、行程がごとにいろんな虫や微生物が約目を果たして、いろんな微生物が食べられるようになりました。
その事によって最終的に良い堆肥が出来上がったと言う事です。
最後に残った微生物達は、植えた苗の根っこなんて食べられる酵素なんて持ってない子達です。
良い堆肥の出来上がりですね。

有機物の分解発酵2-4
有機物の分解発酵2-4

有機栽培の自作堆肥作りって?

例えば野菜を作るのに肥料だけ与えて育ったとします。でも毎年肥料だけだと、だんだんと収穫が少なくなって、最後には何も取れなくなったりします。

でも、堆肥を取り入れることで土改良され改良されます。
根っこが育つ環境が良いと、根っこが張りが良くなり、水分を保持する環境ができ、栄養の吸収する環境も出来、病気にかかりにくい状態になります。土の環境が良いからこそ、あたえられた肥料が役立ちます

自作堆肥は、どこの落ち葉、おが屑、農薬のエサを与えられてない馬の糞で、無農薬農家の稻わら、etc.自分自身で安全な物だと確認して選んで作る事が出来るのが安心できますね。

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まとめ

日本の農家さんの肥料など化学肥料を使ってる事がほとんどだそうです。  それはなせ? の答えは農家さんに効いてみるしか有りませんが、やはり生産性でしょう。 スーパーでとっても綺麗な状態で野菜は売ってますよね。 そして、どの季節でも一定量手に入ります。食糧自給率の低い日本にとっては生産性を考えれば農薬の使用は全て悪では無いのだと思います。

でも、自分で出来る範囲で有機栽培の野菜作りしてみる事は、何が自分にとって正解かどうか考える良い機会かもしれないですね。
お家の庭やプランターなどで自分で作る時に、興味のある方は勉強して有機栽培にチャレンジオススメです。

★この記事の内容
・C/N比(炭素と窒素の比率)を考えて堆肥作りしないと[窒素飢餓]などの悪影響が起こってしまう
・有機物が微生物に分解される手順を知っておこう
・有機栽培で自分でやってみて自分で化学肥料・農薬について考えよう
今回の記事で堆肥作りや有機栽培のに役だったら嬉しいです。
シュマチテ
シュマチテ

私は最近「自然栽培」に興味がでてきました。
自然栽培は今回学んだ有機栽培とは考えが全然違う考えとやり方で勉強中です。
「自然栽培」も今回学んだ『堆肥作り』『有機栽培』の事も役立ちますのでお役にたつと思います。

堆肥作りの材料

有機物—馬糞、落ち葉、もみ殻、稲わら、バークなどなど
米ぬか—ミネラル、ビタミンが豊富で、窒素分2.5%、リン酸5%、カリ分1%。今回は微生物の栄養源となる為に侵入。
カニガラ—有機物の馬糞達が微生物や菌で発酵される最終に放線菌が増えて欲しい。カニガラは放線菌のエサになるので侵入。
もみ殻くん炭—主成分はケイ素50%、炭素40%,その他カリ、鉄、マンガン、銅など。今回は微細な穴は土壌菌の住処になります。微生物や良い菌の居場所になります。(炭系は微生物の隠れ家になります)

どれが正解とかは無く、身近に手に入りやすい物や、自分で勉強してもっと良い物があればチャレンジも良いと思います。
我家の場合は、馬糞と米ぬかは無料でいただけましたので、カニガラともみ殻くん炭は購入しました。
堆肥作るの面倒な方は「完熟うまの堆肥」もオススメです。

出来上がった堆肥と腐植酸とで土作りしました。
腐植酸の記事はコチラ

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堆肥,肥料

Posted by シュマチテ